なんかいいことおまへんか!!

健康で文化的な生活について。つまり、ダイエットと、文学と、映画。

就活戦線異状無し!?

 最近バズッてる画像、僕も見た。

リクナビが大量エントリーを煽りすぎてヤバい*1 とある画像が話題に - KAI-YOU.net

 リンク先が要約するように、大手就職ポータルサイトであるリクナビが、大量エントリーを奨励・礼賛しており、大量エントリーしなければ内定は掴めないと煽情していると捉えられる図式だ。

 

 何だか自分の就活の時を思い出して懐かしくなった。似たような画像、僕の時も有ったかもしれない。記憶は定かじゃないけれど、こんな煽りは2chだったりみん就だったりとそこかしこに溢れていた。

 同時に、当時は見えなかった、見なかったようにした就活について、現在無職こと僕なりに色々と考えてみた(無職なので時間はたっぷりあるし、考えるだけならお金は掛からない。この考えるってやつは最高の暇つぶしだ、特に眠れない夜には)

 僕が就職活動をしたのは、2007年秋(大学3回生)〜2008年春(大学4回生)まで、内定を一社頂いた時点で、就職活動は終わり。次に待ち受ける教育実習の準備にシフトしたのを覚えている。ご多分に漏れず、リクナビを使ってた。当時の状況は、現在は廃墟と成り果てたmixiの日記に書き残してあった。いかに廃墟であってもそこにサルベージ出来るなにかしらがあれば、まだまだ捨てたもんじゃないよな。

 

 当時の日記は二つの類型に大別される。一つは内定が出ないことに対しての怨嗟、憔悴、徒労感。もう一つは俺こんなに頑張ってますよ感。同回生の他の人に比して僕は一歩先に行ってますよってアピールをしたかったんだと思う。あるいは、取り残されていないような振りをしたかったんだと思う。どっちにしろ、それは就職活動の呪縛によって引き起こされた思考の賜物だ。

 僕は盲目的に「How to 就職活動」のレールを邁進していた。ホットドッグ・プレスの「How to sex」を信じる純情童貞少年と同類項だ。ちなみに僕はホットドッグ・プレスを読んだ事はない。廃刊が2004年で、そもそも超ド田舎出身の僕の周りにある書店に売ってあるのはベストセラー小説か、ファミ通かジャンプ、サンデー、マガジン程度だ。チャンピオンは売ってなかった。が、その特集は知っている。神話は一人歩きするものだ。

 

 大手企業に、第一志望の企業に入社するために、人事から評価されるであろうとされるポイント(このポイントってのが就活サイトが指示するものだったり就活本だったりに掲載されている)を必死に集めていざとなれば披露する。

 僕らの時も今現在と同じようにリクナビマイナビ、その他諸々の就活ポータルサイトを駆使して就活していた。手書きのエントリーシートや自己分析や合同説明会なんかにずんずん時間と労力とお金を費やした。時にはアルバイトで稼いだお金じゃ賄えないので、両親に金を無心したりした。だから、その罪滅ぼしか、盲目的に突き進むしかなかった。悩んでる時間があったら、内定を手にして両親を安心させたかった。

 

 エントリーシートなんかは最初の篩だ。(就活サイトが提案する)一括エントリー、大量エントリーに対する企業側の効率的・合理的・計算可能な判断に基づきごっそりと足切りをする(この提案も就活サイトによるものだろうけど)。結果、落とされるのを肝に銘じて書く。落とされたくないのにな。写経みたいに延々と書く。2回程、「大学性活」って書いた事があって、性活とは縁遠い大学生活だったのにも関わらず何故そう書いたのか。自身への怒りのあまりに震えた。

 

 何を言いたかったんだろう。よく分からなくなってしまった。

 結局のところ、僕らの時代も同じような煽りってのは沢山あったし、現存してるってことは、この権力構造(リクナビ is 死の商人)が普遍なものになりつつある。リクナビにとっては、就活戦線異状無しってことだろう。少なくともこの5〜6年間、同じ手法で上手くやれているのだから。ルールを作ったんで、ハコを作ったんで、その中で頑張って下さいね、って言われたら、そりゃその中でプレイするしかないんだから。たとえ手のひらの上で踊らされているのだと気付いても。無自覚でも。

 だけれど。

 幸いにも、そのルールっておかしくないですか?って違和感を表明している人がいる。それがバズってる。その表明はムーブメントになって欲しいと思うし、現に就活デモだってあった。僕としては、新しい社会を作る新しい人の言い分が通って欲しいと思う。

 でも結局は権力ゲームですよね、ってなったらあかんのだけれど。

 就活狂想曲、どうせだったら踊ったろかい、て思う人もいて良いと思うけど。

 

 今、興味本位で、リクナビネクストに登録してるけど、CMの気持ち悪さに反吐が出るし、そもそも二度とリクナビと同じような手順を踏みたくない。リクナビネクストを使って転職活動はしないだろう。

 子どもを使って子どもに夢を託すなって言うなよ。その新卒での就職、リクナビを使ったんじゃねえのかよ。

 あとさ、全ての人生が素晴らしい、って渡辺被告や加藤智大の前でも言える覚悟があって言ってるんですかね。ティーチミー、リクナビ

 

 

 
リクナビNEXT 「子どもに夢を託すな。」 フル - YouTube

 

 

 
【公式】「すべての人生が、すばらしい。」リクルートポイントCM (120秒) - YouTube

 

 最後に。昔書いた日記が炎上した時につっかかってきた人のコメントが秀逸だったので、後世に残すためにここに記す。

 

 

ニュースから着ました。2002~2004の超氷河期世代から言わせて 
いただきますが… 

考えが甘い、です。 

受験は、大学にお金を納付する、お客様、です。 
就職は、企業に忠誠を誓う、奴隷契約です。 
極端に書くとこんな感じ。 

一つ揚げ足をとっておきましょうか。 

私等氷河期世代が、「ゆとり」世代の指導役になる訳ですよ。 
それより上の世代より密接に 

就職においては一次面接とか、後輩のOB訪問、ES添削など。 
会社においては先輩としての指導役を。 
ゆとりなのは社会のせい、と言われて出来ないことを肯定されると 
非常に困る訳です。 
あなた方がゆとり教育を受けたかどうかより、社会に甘えているその態 
度に辟易しているのが私等の世代ですよ。概してゆとり世代にはその傾 
向が強い様に見受けられますね。20歳過ぎたら、出来ない
のは自己責任ですよ? 

 

 ひえっ……

*1:;゚Д゚