落語初心者のための、この噺家を聴け!っていう入門編
ここ最近、通勤の途中に iTunes で落語を聴きながらパワプロをやるというのがマイブームで、その最中、先日の4月7日(土) のENGEIグランドスラムに立川志らく師匠が出てて「死神」の演目を7分でやってのけるっていう荒技を披露していた。
死神7分で演るとか無謀すぎる
— ダダイスト新吉 (@nktrta960) 2018年4月7日
もともとはマクラ(本題に入る前の前振りのお話、いわゆるフリートーク)も含めると30分やら40分やらかかる噺で、よくもまあ7分にまとめたものだって感じで、そりゃあかなり無茶な端折り方してた部分もやってたけど、概ね落語というものの流れを伝えることができたと思っている(何様だ、という噺は置いておいて)。
サゲ(オチ)の部分もロウソクを消す演出っていうのは、いつもの立川志らく的なサゲで、観客がどよめくのもさもありなん、って感じで良かった。
「死神」という落語は、伊集院光がすべらない話で、5代目円楽師匠(馬ヅラ)の前座での失敗談を語るエピソードでわかるように、数ある演目の中でも特殊なサゲだ。
これをゴールデンで演るということもさすが、という感じで、だけど落語、もっともっと面白い噺があるので、それを知ってくれーーーー!!!ってことで書こうと思う。今回は、字数の関係で噺家と演目をあわせてピックアップするけど、そこからは各自digるように、いいな!
柳家喬太郎「時そば」
マクラがやたら長いことでおなじみの柳家喬太郎師匠。今回の噺もマクラが独特すぎて界隈では「コロッケそば」と呼ばれるほど。落語って自由!!を身体フルに使って表現する師匠のパフォーマンスに驚け!笑え!
ちなみに、「死神」も得意としており、「時そば」のコントのような表現とは打って変わって、死神の陰気具合は息をのむほど。
春風亭一之輔「初天神」
落語会のガンダム、つまりオールラウンダー。人情噺も滑稽噺も怪談話もなにやらせても様になる、春風亭一之輔師匠。カープでいうと丸ですよ、丸。落語界には基本的に、前座、二つ目、真打という身分制度があるのだけれど、真打昇進の際に21人抜きを成し遂げるという才気煥発ぶり。
彼の十八番が「初天神」。どこか憎めない子どもとそれに振り回し、振り回される父親を描いた作品で、正月に聴きたい演目。
桃月庵白酒「佐々木政談」
声がいいことでおなじみの桃月庵白酒師匠。声は、いい。見た目のインパクトもでかい(褒め言葉)。マクラでは度々毒舌っぷりも見逃せない。「佐々木政談」は、簡単に言えばトンチを利かせる子どもを見かけた佐々木信濃守(奉行)が、子どもの知恵を推し量るというもの。いうなれば一休さん的な!テンポのいいやりとりが心地いい演目。
立川談志「芝浜」
冒頭にあった立川志らくの師匠である立川談志。毀誉褒貶が激しいことでおなじみですが、談志師匠の「芝浜」は間違いない。理論詰めで解釈し続け、どのような会話が最も相応しいか、を常に考えてきた談志師匠だからこそ、終盤の夫婦のやりとりに感情を揺さぶられること間違いない。演目の「芝浜」は大晦日に演じられることも多い人情噺。聞いて、泣け!
ここからどうdigるか問題
おおまかに4人の噺家と4つの演目を紹介したけども、お気に入りの噺家、演目見つかりました?ここから、いかに落語に触れるかということが次のハードルなのだけど、やはり師匠筋、弟子筋を辿ったり、同じ演目を昭和の名人と呼ばれる人の噺で聞いていくとその違いがわかって面白い…はず……。たとえば、春風亭一之輔からの春風亭一朝師匠へと、ってな具合に。ぜひ。最近ではiTunesでもいろんな落語家、演目があるのが非常にありがたいよね、もちろん紹介した3名(柳家喬太郎、春風亭一之輔、桃月庵白酒)のものはあるのでぜひチェックしてみてつかあさい。
じゃあの。
これ(ダイエット及び筋トレ)については次回書くっす。