なんかいいことおまへんか!!

健康で文化的な生活について。つまり、ダイエットと、文学と、映画。

想像力と知性と体力が僕の世界を変える

 ブログを再開しようと思った。

 以前、大学時代に書き進めていたブログは、ネットの広大な宇宙の彼方へと旅立ってしまい、インターネットのリソースを一つ無駄にして他のデブリと一緒に、どこかで朽ち果てているのだろう。忘れられた思考の澱。

 そもそもログインのためのパスワードを忘れてしまった。今となってはそれに出会うのはもはや困難でしかないし、見たくもない。

 

 こうして再びブログを書き始める理由は、色々あって。

 新卒採用から5年間働いた会社を辞めて今、風来坊となり、暇を持て余していることも一因だ。暇だから書くし、書きたいから書く。誰かからぶっとばされそうだけど、その誰かは今のところ僕には見えない。

 今、僕は無職だ。ノーフューチャーではない(と自分では何となく思っている)けど、ノージョブなのだ。掛け値無し、無職である。ニートといっても差し支えないかもしれないし、ある観察者から見れば、まごうことなきニートだろう。現に家族からは早く正社員になれと刺されている。なぜなら、雇用されていないし、勤労の意思も今のところ見当たらないし、勉学にも励んでいないし、職業訓練も受けていないから。去年の11月末日を以て退職し、その間に旅をしながらずっと本を読んできた。自転車で大阪から長崎へと、長崎から東京へと。

 旅人とニートの境目はあるのだろうか。恐らく非常に曖昧、あるいは境界線というのは無いかもしれないし、旅人であることとニートであることは両立するかもしれない。

 だから、僕が自転車旅行をしてきたなかで、頭の片隅でずっと燻っていることがあった。僕は自称「旅人」と言ってはいるが、傍から見ると「ニート」なのではないだろうか。

 肩書は瑣末なことだ。そう言えるのは、縛られない者の強さなのだろう。

 

 旅の途中で色んな本に出会った。専ら小説で、フィクションで、虚構の世界だ。その中でもとりわけ凄まじかったのは、リチャード・パワーズ。彼の想像力と知性に舌を巻いた。打ちのめされた。心打たれた。物語・虚構の力を以て世界を改変する。過去を改変する。彼は、確かに自らの想像力と知性で世界を変えた。

 

 僕はこれから文章を書く。忘れられた思考の澱に思いを馳せながら。それが、僕の世界を変えることになるかもしれないから。想像力と知性と体力が及ぶまで。

 

 

ー見てきたものや聞いた事 いままで覚えた全部 でたらめだったら面白い そんな気持ち分かるでしょう

THE BLUE HEARTS『情熱の薔薇』